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シリーズ10【グループホームって自由に外出できるの?】

「グループホームに入ったら、自由に外出できなくなるの?」

そんな不安を感じている方も多いのではないでしょうか。

たしかに「ホーム」という名前から、「施設の中で決められた生活を送るイメージ」を持つ方もいます。でも、実際のグループホームの生活は思っているよりずっと“自由”なんです。


外出は基本的に自由!!
 

「買い物に行きたい」「友だちとごはんを食べに行きたい」「実家に帰りたい」など、普段の生活と同じように、自分の予定に合わせて出かけることができます。

ただし、完全に自由というわけではありません。

安全面の配慮から、「いつ、どこに行くか」「何時ごろ戻るか」などを世話人等に伝えるルールがあります。
これは、利用者さんの行方が分からなくなったり、事故やトラブルが起きたときにすぐ対応できるようにするためです。

“自由”と“安心”を両立するための、最低限の約束ごとなんですね。

グループホームによって違いがある

外出ルールは、ホームによって少しずつ違います。

たとえば、知的障害や精神障害、身体障害など、入居している方の特性や支援の内容によっても変わります。
 

精神障害の方向けホームでは
外出や帰宅時間はほとんど自由で、世話人等への報告だけでOKというケースが多いです。

 

知的障害の方向けホームでは
安全確保のために「外出届」や「世話人等同行」が必要な場合があります。

 

身体障害の方向けホームでは
移動のサポートが必要なときに職員が付き添うなど、状況に応じた支援が行われます。

 

つまり、“その人の暮らし方に合わせた支援”があるということ。

自由を制限するというよりは、「安心して外出できるように支えてくれる」仕組みだと考えると分かりやすいかもしれません。

外泊もできるの?

外出だけでなく、「実家に泊まりたい」「旅行に行きたい」という外泊も可能です。

こちらもホームごとにルールがありますが、事前に予定を伝え、支援計画や健康管理の面で問題がなければOKになることがほとんどです。

外泊前には「服薬や持ち物の確認」「帰宅予定の共有」などを行い、安心して送り出してくれます。

中には、「外泊のたびに世話人等が送り出しや迎えをしてくれる」「家族と連絡を取りながら調整してくれる」といったサポートをしてくれるホームもあります。
 

● 外出を通して広がる「自分らしさ」
 

グループホームの生活は、“自由を奪う”ためのものではなく、“自立を支える”ためのものです。

外出もその一部で、地域の中で過ごしたり、人と関わったりすることで、「自分のペース」で暮らしを楽しむことができます。

実際に入居している方の中には、

・毎朝コンビニでコーヒーを買うのが日課

・週末は地元のカフェで過ごす

・家族と買い物に行く時間が楽しみ

など、グループホームに住みながらも“自分らしい生活”を送っている人がたくさんいます。

もちろん、最初のうちは世話人等が一緒に練習したり、交通ルールを確認したりといったサポートを受けることもあります。
でも、そうした経験を重ねていくうちに、少しずつ自信がついて、より自由に動けるようになっていくのです。

 

「自由」と「安心」のバランスを見極めよう

もしグループホームへの入居を考えているなら、見学のときに「外出や外泊のルール」をしっかり確認してみましょう。

質問のポイントとしては、
 

・外出や外泊はどのように申請するのか

・夜の門限はあるか

・買い物や通院など、1人で外出していいのか

・交通費や外出時の金銭管理はどうなるか
 

このあたりをチェックしておくと、自分に合ったホームを見つけやすくなります。
 

グループホームは、「支援がある中で、できるだけ自由に暮らす場所」です。

外出や外泊も、「ダメ」ではなく「安全にできるように一緒に考える」というスタンス。
 

あなたの「行きたい」「やってみたい」を応援してくれる世話人等がきっといます。

不安なことがあれば、遠慮せずに相談してみてくださいね。

グルホネット編集部
グルホネットのコラム、取材記事といったコンテンツ作成を担当しています。就労継続支援A型に勤務されている利用者さんといっしょに作成しています。