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そのうつ病、もしかして「双極性障害」かも⁉

うつ病と診断されて、通院し続けているが一向に治らない方
元気になったが何度もうつ状態に戻ってしまう方

もしかして「双極性障害(躁うつ病)」かもしれません。

双極性障害(躁うつ病)とは?

双極性障害とは、躁状態(異常に元気な状態)とうつ状態を交互に繰り返す病気です。
気分の波は誰にでもありますが、周りの人が困ったり社会的信用を失ったりするほどであったら双極性障害かもしれません。

本当は双極性障害であるのに軽い躁状態に気づかず、うつ病と診断されている人も少なくありません。うつの治療をしてもなかなか治らない患者さんが双極性障害だったということがしばしばあります。
逆にうつ病で元気になっただけなのに軽い躁状態と間違えられて、双極性障害と診断されることも少なくありません。

躁状態のサイン

現実離れした行動をとりがちで、本人は自信などにあふれ気分がいいのですが、周りの人を傷つけ無謀な買い物や計画を実行してしまいます。
例として以下のような行動がみられることがあります。

睡眠時間が極端に少なくなっても平気になる
よく話す話し続ける人の話を聞かない
次々とアイディアが出てくるが、整理して実行することができないことが多い
根拠のない自信があふれてくる
後で後悔するような買い物などに大金を使ってしまう
・初対面の人でもやたらと声をかける
性的に奔放になる

私も双極性障害なのですが、私の場合、いつも以上によく話したり、アイディアや自信があふれてきたり、無理に就職しようとしたり、カードの請求が今までで最大になるほど使ってしまったり、人との関わりに異様に積極的になり様々な人と連絡先の交換をする、そこまで好きでもなかったのに恋人になったりしました。

双極性障害の治療

うつの時に飲む抗うつ薬ではなく、基本的に気分安定薬と非定型抗精神病薬用いて治療します。
しかし、躁状態の時は気分がよく通常の状態と思いがちなので、双極性障害と認めない(思わない)場合や、双極性障害と気づかなくて抗うつ薬での治療を続けている場合がよくあります。それで抗うつ薬を飲み続けた場合、躁転(うつ状態から躁状態へ急転すること)してしまったり、1年のうちに4回以上も躁状態とうつ状態を繰り返す急速交代化(ラピッドサイクリング)を誘発してしまったりという問題が指摘されているので、繰り返すうつ病や長引くうつ病には注意が必要です。

また、本人自身が気分の波を受け入れ、ある程度コントロールしていきます。
躁状態の際には自分が躁状態であると気づき行動しすぎない頑張りすぎないようにすることで、うつ状態の落ち込みも抑えることが可能です。
しかし、気分の波は完全にはコントロールできないので、今の自分の状態を受け入れることも必要です。

うつ病から双極性障害の診断を受けて

私もうつ病の診断から双極性障害の診断に転院した際に変わりました。
はじめは異様に気分がいい状態の時を否定された気がしてしまって悲しかったですが、治療を続けている今、そのおかげで問題行動やうつ状態も落ち着いていると思うと、よかったと思います。

うつ病を繰り返して治らず困っている方元気になった時にとんでもないことをしてしまってまたうつになった方はぜひセカンドオピニオンなどで、元気な時のエピソードも話してみてください。診断名が変わるかもしれません。


▼参考サイト
双極性障害(躁うつ病)|こころの病気を知る|メンタルヘルス|厚生労働省
双極性障害のお薬について(薬の種類や副作用の解説) | すまいるナビゲーター | 大塚製薬
 

グルホネット編集部
グルホネットのコラム、取材記事といったコンテンツ作成を担当しています。就労継続支援A型に勤務されている利用者さんといっしょに作成しています。