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敷金・礼金ゼロ⁉障がい者グループホームは初期費用なしで入居できるってホント?

障がい者グループホームに入居する際、敷金・礼金はとってはいけないというルールを設けている自治体もあります。では、初期費用がゼロだったら全く自己負担なく、入居できるのでしょうか?この疑問について詳しく解説していきます。

敷金・礼金がゼロでも家賃の支払いは必要なことも

一般的な賃貸物件の契約と同様に、障がい者グループホームでも敷金・礼金がゼロだったとしても、入居時に2ヶ月分の家賃を支払わないと入居できない施設もあります。これは、入居後の家賃滞納などのリスクに備えるための措置です。

障がい者グループホームに限って言えば、そもそも敷金・礼金を設定している事業者自体が少ないのが現状です。(自治体によっては敷金・礼金を設定してはいけないと定めているところもあります)
障がい者の経済的負担を軽減するために、多くの事業者が敷金・礼金を設定していないのです。

一部の事業者では、住居や設備を破損したときに充てることを目的とした少額の保証金が設定されている場合もあります。

火災保険の加入は不要

一般的な賃貸物件を借りる際は、火災保険への加入が必須とされています。これは、火事などの災害によって部屋が損傷した場合に備えるための保険です。
しかし、障がい者グループホームの場合、火災保険は事業者が加入するもので、利用者への負担はありません。つまり、入居者は火災保険の加入を気にする必要がないのです。

賃貸物件にはなくてグループホームにはあるものってなぁに?

一般的な賃貸物件では、エアコンや照明、カーテンなどがついていないことが多く、入居者自身で用意する必要があります。特に、エアコンは必須アイテムですが、設置費用が高額なため、入居時の負担が大きくなります。

しかし、障がい者グループホームには、これらの設備があらかじめ設置されていることが多く、個室用のエアコンであっても備え付けてある場合もあります。これは、障がい者の生活をサポートするために、事業者が設備を整えているからなのですが、エアコンの設置については会社努力での設置となるため、設置されているかどうかは事業者によります。

エアコンや照明はついていたとしても、細かな日用品等は自分で用意しないといけない場合もあります。(特に布団やタオル類といったリネン関係は自分で準備が必要な場合が多いようです。)

どこまでの設備や備品が使えるかどうかは施設によって違ってきますので、事前に確認しましょう。

家具や家電は最低限のものが揃っていることが多い

障がい者グループホームには、最低限必要な家具や家電が設置されています。例えば、リビングのソファや机、テレビ、冷蔵庫、洗濯機などです。これらは、グループホームに入居する際に、新たに購入する必要がないので、初期費用を抑えることができます。

ただし、これらの家具や家電は、共有スペースにあるものを利用者みんなで使うというパターンも多くあります。自分の部屋に置きたい場合は、自己負担で購入する必要があります。
また、グループホームによっては、家具や家電が十分に揃っていない場合もあります。その場合は、入居者自身で必要なものを用意しなければなりません。

施設がどこまでの備品を揃えるかについては、規定はありませんので、揃っていなかったとしても施設側に揃えてもらうことはできません。
備品を揃えていることは施設側の会社努力であり、施設ごとの特色が出る部分なので、事前にしっかり確認しましょう。
 

入居前の見学や体験入居がおすすめ

障がい者グループホームに入居する前に、実際に施設を見学したり、体験入居したりすることをおすすめします。
見学では、グループホームの雰囲気や設備、スタッフの対応などを直接確認することができます。また、体験入居では、実際にグループホームでの生活を体験することができるので、自分に合った施設かどうかを判断することができます。

見学や体験入居の際は、次のようなポイントをチェックしておくと良いでしょう。

●費用について
初期費用(敷金・礼金など)と月額サービス利用料、家賃
光熱費、食費、日用品代など、日常生活費の自己負担額や精算方法
生活保護受給者の場合、受け入れ可能な施設かどうか

●サービス内容について
食事、入浴、排泄などの生活支援サービスが必要な場合はそれらがあるか
服薬管理や通院同行などの医療面のサポート
金銭管理の支援はあるか
日中活動(就労など)の支援体制
緊急時の対応体制
余暇活動やレクリエーションのプログラムの有無

●施設・設備
バリアフリーなど安全面に配慮した造りになっているか
個室の広さや設備(トイレ、洗面所の有無など)
門限やお風呂、洗濯機、キッチンといった設備の利用時間やルール
共用スペース(リビング、キッチン、浴室など)は十分な広さがあるか

●スタッフ体制
世話人やサービス管理責任者など、専門スタッフの配置体制
スタッフの勤務体制(日中・夜間)はどうなっているか
スタッフの経験や運営体制
家族との連携や緊急時の体制
家族との面会や、帰宅時の対応、家族の宿泊のルール

●立地・環境
自宅から近く、家族の面会がしやすい立地かどうか
来客用駐車場の有無
周辺環境(買い物、通院、余暇など)の利便性
地域環境(住宅地・繁華街・夜間の治安など)

これらを確認することで、グループホームでの生活をイメージしやすくなります。

入居後の費用についても確認が必要

グループホームに入居する際は、初期費用だけでなく、入居後の費用についても確認しておく必要があります。
毎月の家賃や食費、光熱費などは、グループホームによって異なります。

また、サービスを利用するために必要な費用負担として、障害福祉サービスの負担があります。これは所得に応じて決まっていて、ひと月に利用したサービス量に関わらず一律で決まっています。
これらの費用について、事前に確認しておくことで、入居後の生活設計を立てやすくなります。

まとめ

障がい者グループホームの初期費用は、敷金・礼金はかかりません。また、火災保険の加入も不要で、最低限の設備や家具・家電も揃っているので、すぐに入居を始められるのが大きなメリットです。

ただし、個人的に必要なものがある場合は自分で用意する必要があります。
グループホームへの入居を検討する際は、初期費用だけでなく、入居後の費用についても確認しておきましょう。もし、過去に別のグループホームを利用したことがあったとしても、それぞれの施設で細かな違いがあることが殆どです。細かな違いを確認するためにも、事前の見学や体験入居で、実際の生活をイメージしてみましょう。

また、入居する部屋や既にどんな人が入居しているかなどもとても重要なので、既に入居している方がいる場合はどんな方が入居しているのかも詳しく確認することも大切です。

これらを踏まえて、自分に合ったグループホームを選ぶことが、充実した生活を送るための第一歩となるでしょう。

詳しくは
グループホームでの費用ってどれぐらい? 
障害福祉サービスってほとんどの人が無料ってホント?

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グルホネット編集部
グルホネットのコラム、取材記事といったコンテンツ作成を担当しています。就労継続支援A型に勤務されている利用者さんといっしょに作成しています。