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口から飲んだお薬はどこへ行くの?薬の成分のヒミツ

薬はどこで吸収されるの?

薬は「胃や腸で効く!」と紹介されることが多いですが、それは吸収されるという意味であって、実際には薬の成分が分解され、代謝※されることによって、血液へ流れ込み、体の組織(幹部)に届けられます。この分解、代謝する機能をもっているのは、胃や腸ではなく肝臓だということはあまり知られていません。

※代謝:生体内で、物質が化学的に変化して性質が変わること、また、それに伴ってエネルギーが出入りすること。

身体の中で理科や化学の実験が行われているみたい…。
そうなんですよ!身体の中で起こっていることを、化学の世界で再現し、身体の機能と同じ作用が得られるように医療機器やお薬が開発されているんですよ。人工透析や糖尿病の方のインスリン注射などは身体の機能の代わりを医療が担っているといえますね。
肝臓は大忙しですね!
肝臓の疲れは身体全体の不調に直結しますが、食べ過ぎて胃もたれ、お腹を壊すといった分かりやすい症状が肝臓にはないので、疲れているということに気づきにくいかもしれないですね。

多くの薬は肝臓で分解されることによって、化学反応をが起こり、体に吸収されやすい形に変わります。血液に流れ込むことにより、1回、2回と肝臓を何回も通るたびに代謝を受けて最後には尿や便、汗などと一緒に体外に排出されます。

薬の剤形がたくさんあるのはなぜ?

薬と一口にいっても形状は様々です。錠剤、カプセル、散剤(粉ぐすりや微粒剤、細粒剤と言われるお薬)、坐薬、経皮的パッチ剤、溶液(固体を液体に溶かしたもの)、注射剤などたくさんの種類があります。
 
製剤は薬(有効成分)と添加物からなります。有効成分は、望ましい作用(血圧を低下させるなど)を発揮させるために必要とされる化学物質(薬)です。
 
有効成分の他に添加物が入っていると聞くと、薬が効く成分だけ入っていれば添加物はいらないんじゃない?と思う方もいるかもしれませんね。
 
薬の添加物の役割は、添加物(希釈剤、安定剤、崩壊剤、滑沢剤などの不活性成分)が入っていることで、薬が持つ作用を最大限に生かすことで、薬を服用するにはなくてはならない存在です。

例えば、錠剤を作るためには、有効成分と不活性成分の混合物を小さな粒子にして圧縮し錠剤の形にしますが、添加物の種類や量、圧縮の程度によって、錠剤の崩壊速度や薬の吸収速度が変わるため、添加物がないと薬が届いてほしい体の組織(幹部)に届かなくなってしまいます。
 
食品では無添加が一つの選ぶ指標になっている方もいるかもしれませんが、薬においては添加物はなくてはならない存在です。成分が気になる方もいると思いますが、不必要なものは入っていないので医師や薬剤師の指示に従って正しく服用しましょう。

【参考URL】
くすりが患部に届くまで 中外製薬

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記事監修:カンエ薬局 管理薬剤師 松本朋子博士(薬学)
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グルホネット編集部
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